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【世界に一つだけ!老舗漬物屋から伝授!なら漬作り教室レポート〜合併号〜】

2023年の夏にスタートし、約6ヶ月の時間をかけて完成した、世界に一つだけの「わたしのなら漬」。 4回の漬け替えを経て、白瓜がどんななら漬になったのか? 2回目の作業から「なら漬のランチ」になるまでを体験したふかやさいアンバサダーが、楽しくリポートします。 読んだ後はなら漬が食べたくなること間違いなし!?

●2回目

7月にスタートした今年の「わたしのなら漬」教室から1ヶ月が過ぎ、カットして種を取り、天日塩と酒粕を塗り込んだ白瓜はどのように変化しているのかな?
夏真っ盛りの第2回⽬はふかやさいアンバサダーの⼟⽥がリポートします。
今回も深⾕市岡部地区の⽼舗漬物屋「マルツ⾷品」さんへいってきました。

1ヶ⽉後の白瓜との再会

ワクワクしながら樽を覗き込むと、なんだか前回よりもシャバシャバ。
酒粕はヨーグルトよりも少し柔らかい位のテクスチャーに変化していました。ここれは前回たっぷりと塗った塩の浸透圧の性質で⽩⽠からジュワーっと⽔が出たため。
完成時には総重量が半分になるというから驚きです。
初回では美しい翡翠⾊だった⽩⽠はからし⾊のような⻩みを帯びた⾊に変⾝、⽔分が抜けて柔らかくなり、全体的に少しスリムに。まだ少し⽠らしい⾹りが残るものの、酒粕のあま〜い⾹りと相まってすでにごはんが欲しくなっちゃうくらい良い⾹り。

2回⽬の作業をはじめましょう

今回は樽から全ての⽩⽠を⼀度出して⽔分を多く含んだ酒粕を拭うところからスタート。
きれいに拭った後は、前回同様に塩をたっぷりと塗り塗り。


続いて酒粕をまんべんなく塗り重ねます。


そして⼿慣れた様⼦でせっせと新たな樽に並べてスタンバイ OK!


作業が終わるや否や、「ねえ、⼿がツルツルになるよ〜」とこれでもかと⾔わんばかりに残った酒粕を塗り広
げる⼥性陣。「顔にも塗ろうか?」なんて⾔いながら笑いの絶えない和やかな時間に癒されます。

回を増すごとに仲良くなるなら漬け仲間たち

各地から集まった参加者の皆さんは、毎年参加のベテランさんから私をはじめ初⼼者まで、年齢も性別も様々。⼀緒に作業をしながらおしゃべりをするうちにすっかりお友達に。
なら漬けがだんだんと美味しさを増すように、参加者の輪も広がりなじんでくるのがこの教室の醍醐味です。

今回ご⼀緒させていただいた櫻井さんご夫婦。


もともと料理好きだとおっしゃるお⼆⼈。
味噌や塩麹など「発酵⾷品」に興味があり、ご⾃⾝でも作られているそう。
なら漬けが⼤好きなご主⼈に対して「頂き物で⾷べる程度でそれほどでもなかったんです」と話される奥様。
そんななら漬けを⾃分達で作ってみたら楽しいだろうとネットニュースの記事を⾒て参加されたとのこと。
オンリーワンの美味しいなら漬けが完成したらお⼆⼈で乾杯かな!?

ぺアでもグループでも、もちろんお⼀⼈様でも⼤歓迎。
今回もさらに仲が深まったなら漬け仲間の皆さんで記念撮影、良い笑顔です。

次回は 9 ⽉ 24 ⽇、ますます愛おしさが募る⽩⽠のその後や、聞くところによると作業内容も少し変
わってくるそうなので次回も乞うご期待!

●3回目

白瓜からなら漬になるまでを体験する「わたしのなら漬」教室の下漬け作業も3回目。
参加者の皆さんもすっかりお友達のような雰囲気で作業前の会話も弾みます。
みんなで漬けた白瓜が夏を超えてどんな変化をしているかで大盛り上がり。
3回目はふかやさいアンバサダーの牧野がリポートします!

フォルムはすでになら漬だけど…


1回目、2回目は塩と酒粕で漬けた白瓜。
黄緑色だった白瓜もだいぶ「なら漬」らしくなり、黄金色に変化してきました。
もうすでにおいしそうな色で、食べたくなるほどの質感。
食べてもよいかと鶴田社長に聞くと、「しょっぱいですよ」の塩対応。我慢しきれず白瓜についた漬け粕を食べてみると…やっぱり超しょっぱい!まだまだなら漬とはいえません。
でも酒粕の風味が増していい感じ!ということで、今回は三温糖と酒粕で仕込みます。

塩・塩・三温糖


今回もまずは前回漬け込んだ漬け床から白瓜を取り出す作業から始まります。
前回よりもやや硬い漬け粕で、取り出すのも一苦労。
さながらぬか床のような感じで、なんとなく漬物らしくなってきました。
まだ暑さが残る9月24日、ひんやりとした漬け粕が気持ちいいですね。
参加者の方々は白瓜の感触も確かめつつ、感想をお話ししながらもどんどんと手分けして作業を進めます。
皆さんはもう職人のようでした。

単純作業でも真心込めて


鶴田社長から作業の手ほどきを受け、3回目の漬け方を確認。

材料は違えど作業は前2回と同様なので、みなさんよどみない動きで進めます。
綺麗に粕をとった白瓜に、今回は三温糖、酒粕をたっぷりぬって、綺麗に樽へ並べていきます。


最初に入れるときは断面同士を一対にして…、あとは同じ向きにして漬けていきます。
3回目ともなると詰め方もきっちり隙間なくうっとりするほどの美しい並べ方。

あっという間に3回目の漬け込み完了。回を増すごとに作業時間も短縮してます。


今回漬け込んだ三温糖がどんな風味を醸すのか。しょっぱい白瓜が風味豊かななら漬になっていくのか?
実験結果を待つような気分で今回も楽しくなら漬体験を終了しました。


なんと次回は最終回。嬉しいようなさみしいような…。
秋が深まった11月にはどんななら漬になっているのか乞うご期待!

●4回目

夏真っ盛りの7月にスタートし、なら漬けの熟成と共に季節も進むことはや4ヵ月。
少しずつ冬の気配を感じる11月19日、いよいよ今回が最終回。
なら漬けの変化やいかに?、ふかやさいアンバサダーの土田がリポートします。

すっかりなら漬らしい姿に変化

慣れた手つきで漬け床から白瓜を取り出してみると…
黄金色でまだみずみずしさが残っていたなら漬けは、三温糖と共に漬け込まれ美しい飴色に変化。
艶やかな表情に育ったなら漬けを目の前に居ても立ってもいられず、切れ端を頂戴してパクリ。
う〜んすでに甘くてコクがあって美味しい!


ほかほかご飯に乗せたい気持ちを抑えつつ、今回も前回同様に三温糖、酒粕で仕込むため手分けして順に作業を進めていきます。

作業の時間は癒しの時間

回数を重ねた参加者の皆さんの動きはお見事。「おいしくな〜れ」と想いを込め手を動かしながらも、和気あいあい。漬け粕のしっとりとした手触りと、このおしゃべりの時間に毎回心癒されていました。

完成まであとわずか、最後の漬け込み

丁寧に3回目の粕を取り、三温糖、酒粕が塗り込まれた白瓜をいざ漬け樽へ。
今回でこの作業も最後かと少し名残惜しい気持ちに。
4回目の漬け込みの後は鶴田社長のプロの手に託し、沖縄県産の黒糖、酒粕で仕上げてくださるそう。
ワクワクと一緒に優しく酒粕で蓋をして、無事に作業を終了しました。


毎回恒例の記念写真、最終回の達成感があふれていますね。

「わたしのなら漬」のお披露目

年も明け、大寒で寒さのピークを迎えた1月20日。
深谷産の肉厚な白瓜、たっぷりの地酒の酒粕、天日塩や三温糖、沖縄県産の黒糖を使い、4回の付け替えを経て完成した、世界に一つだけの「わたしのなら漬け」のお披露目日。
会場は七ツ梅酒造地のお隣にたたずむレトロな1軒屋で深谷の新鮮野菜とからだに優しい素材で作った日替わりランチが人気の「フクフル食堂」さんにて。

まずはお楽しみのなら漬けをふんだんに使用した2日間限定の「なら漬ランチ」に舌鼓。
なら漬がんもや白和えなど、なら漬が調味料代わりとなり、食感も楽しい工夫を凝らした一品一品はお箸を置く時間がないほど絶品でした。


デザートのなら漬のシフォンケーキはお茶に限らずお酒のお供でも合いそうなコク深い仕上がり。
なら漬の持つポテンシャルに驚くと共に、まだまだレシピ探求の楽しみがありそうです。


おなか一杯になった後、天塩にかけて手作りしたマイなら漬をどっさり抱えて帰宅。
ベジタブルテーマパークフカヤ限定オリジナルラベルを貼りながら、マルツ食品さんでの楽しかった作業やおしゃべりの数々を思い返してほっこり。
出来上がったなら漬けは、お料理はもちろん、プレゼントにも大活躍しそう。


野菜のまちでもあり、実は漬物のまちでもある深谷。
一人でも多くの方に、この昔ながらの製法で作る本物の「なら漬け」体験を楽しんで欲しいなあと心からおすすめして全4回のレポートを終えたいと思います。
ああ〜楽しかった、また今シーズンも参加したいほどすっかりなら漬け作りの大ファンです!

体験リポート:
ふかやさいアンバサダー 土田美緒、牧野悦子

野菜の楽しさに
何度も訪れたくなるまちへ。

肥沃な土地とお日様のチカラに恵まれ、全国有数の野菜・農業のまちとして知られる、ここ埼玉県深谷市。ベジタブルテーマパーク フカヤは、『関東の台所』とも呼ばれるこのまち全体を「野菜が楽しめるテーマパーク」に見立て、何度でも訪れたくなる観光地となることを目指しています。

深谷へのアクセスはこちら
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