やりたいこと・できることを共有して、企業同士をマッチング! 第2回べジタブルテーマパーク フカヤ キャストミーティング開催
- VTPキャストミーティングとは?
- 深谷市を盛り上げるにあたって、主役となるのは地域のみなさま一人ひとりです。VTPキャストミーティングはそんなみなさまが集まって意見を交わす場。キャスト同士でアイデアを出し合って、野菜を楽しめるまちの観光コンテンツを一緒につくっていきます。
「第2回べジタブルテーマパーク フカヤ キャストミーティング(以降VTPキャストMTG)」が7月24日(月)に深谷市藤沢公民館にて開催されました。
前回はグループに分かれた活発な話し合いから、様々なアイデアが生まれました。
昨年開業した、ふかや花園のアウトレットモールなど、花園エリアには多くの人が訪れています。第1回目は「大切な多くのお客様に対して、どうおもてなしをするか」というテーマに対して、グループごとに自由な発想で考えて頂きました。「深谷ドコいくんべガチャ」、「特産品リレー」、ツアー企画「深谷deまるっと~数珠つなぎ」や、「パンフェスin深谷」、農業体験「リアルファーム」といった楽しい企画が、短い時間にも関わらず皆さんとのディスカッションの中で生まれました。
このような取り組みが全国で行われておりますが、別の町では、どのような取り組みを行ない、どうやって企画を実現まで組み立てているのでしょうか。そこで、先日「じゃらん編集長が選ぶ 元気な地域大賞」を受賞された、秩父地域おもてなし観光公社 井上正幸さんにお越しいただき、ご講演をしていただきました。
秩父地域おもてなし観光公社について学ぶ!
横瀬町・皆野町、長瀞町・小鹿野町、そして秩父市の1市4町で取り組む「秩父地域おもてなし観光公社」では、まずは総合病院が秩父市にしかないという「医療問題の解決」に取り組んだ連携を進められました。そして次は観光だ!というフェーズに入り、「秩父乾杯共和国」「秩父温泉郷」「秩父おもてなしTV」「じばさん商店」といったプロジェクトを開始。既存の「観光協会」ではなく、なぜDMOを立ち上げられた理由などをお話しいただきました。「おもてなし観光公社」は「会費は取らない」方針としつつ、「人材不足」と「資金不足」をカバーするために、様々な事業を実施されています。
そして、様々な方々との話し合いを進められ、「夜市」という企画を新たに立ち上げた井上さんのお話には本当に学ぶべき点が多々ありました。
本日ご参加された秩父鉄道さんからは、「冬の誘客の悩み・電車の中でイルミネーションをしてみたい」と考えていたのですが、ただ単体でやっても意味がないと考え、一緒に秩父市と連携させていただきました。夜の集客は難しかったのですが、地域との連携強化を感じることができました」と、実際に「企業」と「自治体」が連携した実例のお話もございました。
まさに、今日のテーマである「自分たちがやりたいこと」と「自分たちの力でできること」を共有することで生まれる「企業」×「○○」の掛け算がそこにありました!
やりたいこと×自分達ができること=さまざまな企画が!
第2部では様々な可能性を広げて、実現に向けた取り組みをしていくためのステップである「コンテンツシート」の作成を行いました。
やりたいこと、アイデアを「発信」し、それを実現させるためのマッチングのために必要なプロセスです。第1回目で作成したアイデアに、企画を通して伝えたい深谷の魅力やターゲットの需要、アイデアを実現するために小さく生むための実証実験の内容などを付加して書き込んでいきます。
その後、同じテーブルのメンバーとディスカッションを行った後、発表を行いました。
まず、第1回で出されたアイデアのブラッシュアップを行なわれた、秩父鉄道さんや生産者、飲食店からなるグループからは、ご当地パンとして「深谷パン」ブランド化計画に向けたお話が。、実現に向けて一歩ずつ確実に進んでおります!
続いて第1回の会議で盛り上がった「どこ行くんべガチャ」のグループからは、深谷市の地域通貨「ネギー」を活用した取り組みについて、前回にも増して磨かれた多くの企画提案がありました。可能性を広げる意味でのお話として、アプリの位置情報を使うことで出来ることなど、アプリの機能を用いた集客方法が次から次へと発表されました。
前回の企画をそのままにせず、実現させるために具体的なお話が続き、聞いていてワクワクしてきました!
そして他のチームからは、新しいアイデアの発表が続いていきます。
深谷テラス ヤサイな仲間たちファームさんからは、人気の野菜の収穫体験を生かしたイベントのお話が。昨年のオープンから様々な出来事があったようです。
「収穫体験を軸」として「何かを絡める」ということに対して、
「収穫」×「アパレル」
「収穫体験」×「天体観測」
「収穫体験」×「秩父鉄道」→秩父鉄道に乗って、綺麗な星空を見に行く!
といった、意見が出てきました。
深谷たんぽぽさんからは、「花」をテーマにした場合、皆さんで何ができるかを考えてみるのはどうか、というお話から、さまざまなイメージが膨らみました。
例えば「花フェスタ」に合わせ、市内の店舗が全て「花」を軸に考えてみると・・
案)野菜が苦手な子供には、各飲食店で、花のイメージの盛り付けにしてみる
案)豚肉を花のイメージで盛り付ける
案)薔薇の酵母のパン
案)野菜で花束を作ってみる
と、考えただけでワクワクするアイデアがたくさん出てきました!
マルツ食品さんからは、3年目となる「奈良漬教室」のお話が。
年々、参加者が増えており、半年間かけて奈良漬を作っていくそうです。旧岡部町が関東一の漬物の産地であったことを踏まえ、親子で作る寒干したくあん作りなど、私も参加したくなる楽しい企画のお話がございました。
農機具を取り扱う寺田商会様からは、「食育」と「農機具」を組み合わせて、機械を使って収穫の経験(ねぎの収穫機など)を子ども達に経験してもらい、美味しく食べて学ぼう」というご提案がありました。
皆さんが当たり前だと思っているところに強みが!
三菱電機ホーム機器さんからは、調理家電、IHなどの貸し出しなどの可能性について。深谷の皆さんに色々な機器を知ってもらいたいということで、可能な範囲で体験イベントができることなど、可能性が色々と広がるお話がありました。
道の駅はなぞのさんからは、SNSを使った集客でのお手伝いや、トゥクトゥクの活用方法などについて話し合ったグループのJTB熊谷支店さんからは、埼玉県北部エリアにお客様を集める企画案をたくさん発表していただきました。
まさに「自分たちができること」との掛け算が行われ、一人ではできないことであっても、様々な人、企業との組み合わせで無限の可能性があることが伝わったワークショップとなりました。
最後に、井上さんより大事なことのアドバイスが。
・自走するためには「後ろ盾をしっかりつけて、稼ぐという意識を持つこと」
・エビデンス(証拠や裏付け)の重要性を認識し、その上で数字をしっかり集めること。
・データを分析し、DXも活用していくこと
など、今回の参加メンバー、そして深谷の皆さんに、大切なメッセージが送られました。
【最後に】
最後に、今回ご講演頂いた井上さんにこっそり質問してみました。
「このような地域活性の様々な企画を進めていく上で、大変なことはありますか?」
「いつも怒られていますよ(笑)やはり私は秩父市の職員ですから、別の町からはそっち(秩父市)寄りだと思われてしまうこともあります。そういうものなんですよ。自分が逆の立場であれば、そう言いますもん(笑)でも、気にしちゃいけないんです。」
そうおっしゃりながら、眩しい笑顔を見せてくれた井上さん。
アイデアを出すだけでは何も変わりません。実行して、失敗して、検証して、改善して続けていくためには様々な人の力が必要です。前回に比べ、一歩進んだ感のある第2回VTPキャストミーティング。終了後も皆さんの情報交換が続き、深谷への思いを強く感じた1日でした。
皆さんに記入いただいたシートから、様々な連携が生まれていく予感がします!