深谷ねぎに向ける愛情はだれよりも深く!包容力のあるお姉さん【馬場三恵さん】

馬場ファミリー農園 馬場三恵さん インタビュー

『一年を通して深谷ねぎが食べられるように。』

深谷市南部藤沢地区で露地野菜を専門に生産している「馬場ファミリー農園」の馬場三恵さん。

一年を通して深谷ねぎの収穫が出来るよう作付け計画を立て、耐病性や暑さ寒さへの強さなどネギの特性を考えながら、違う品種を同じ時期に育て、リスクを分散しています。 新たな品種にも積極的にチャレンジしており、2021年は、トーホク交配さんの試作『THN160』と言う『関羽一本太』の後継種を2月上旬に播種予定です。「どう育つのか今から楽しみ。」とワクワクされている様子でした。ネギの他には、ブロッコリー・カリフラワー・ホウレンソウ・コマツナ・ダイコンなどの冬野菜。夏にはトウモロコシを栽培されています。

『我が家には畑がある!思い立って始めたネギ栽培』

馬場ファミリー農園が深谷ねぎ栽培を始めたきっかけは、シルクの価値が減少したことなのだそう。
「昔は蚕を育てシルクを生産していましたが、だんだんシルクの価値が下がってきてしまった時に“我が家には畑がある!!これを活用しよう!!”と思い立ちました。深谷にてネギ栽培をしている方より栽培方法を丁寧に教えていただくことが出来たので、深谷ネギ栽培を始めることができました。最初はなかなか難しく、収入に繋げるまでは時間がかかるのでネギと共に他の野菜を栽培していましたが、時の流れと共に深谷ネギ栽培中心に移行していきました。」

圃場に植えつける前のネギ

ネギは、他の野菜と比べると栽培期間が長く、定植から収穫まで6ヵ月はかかります。
栽培期間が長いと言うことは、害虫の発生率も高く病気にかかりやすいということ。雑草などの処理にも気を配るなど作業に手間がかかります。
「2020年は、7月に雨が多かったため根腐れが起きないように排水を気にかけ石灰などをまき水分が残らないように努めることが一番大変でした」と語る三恵さん。「大変でしたが、その時の努力が実り、無事に年末のお歳暮の品として立派なネギを皆様のもとへ送ることが出来て良かった。」と安堵されている様子がとてもやさしい表情でした。

『ファミリーで行う丁寧な出荷作業』

馬場ファミリー農園がある深谷市南部の土は、火山灰土で水はけがよくサラサラなので湿気が苦手なネギ栽培にむいています。でも深谷市特有の強風が吹くと、視界が悪くなるほど土が舞うので、土寄せをした土が崩れてしまいネギの白い部分が短くなってしまうこともあります。 

サラサラの土で寒い強風の中で育った深谷ネギの収穫にかかせないのが、真っ赤なソフィー(ネギ収穫機)です。

ゆっくり前進しながら丁寧にネギを抜いていきます。ベルトコンベアーで後ろに流れていったネギを三恵さんが待ち構えたように十数本束ねて、どんどん積み上げていきます。約1時間の作業で軽トラいっぱいのネギが収穫できます。

収穫した後は、作業場に移動。次の作業はお父さんと三恵さんの二人三脚で進行していきます。

「はい、行くよ!!」と元気な声かけから始まり、三恵さんが根の部分を丁寧に一本ずつはさみで切り落とし機械を通します。葉が切り落とされたネギを、お父さんが皮を剥いて太さや白の長さを見ながら選別していきます。

 根を切りすぎてしまうと、中から下に向かってニョキニョキ出てきてしまうので要注意。それのことを三恵さんは、バームクーヘンと表現!!かわいい言い方ですね。

さあ選別したネギを今度は箱詰めです。その時に見つけた半円形でくぼんだ定規のようなもの。

くぼみの付いた定規のような道具。テーブルには赤いラインが。

「これは何ですか??」と聞くと、
片面はネギの太さを計り、反対側が白の長さを計る道具と教えていただきました。

テーブルに貼ってある赤いラインは、テーブルのはじから30cmのところでネギの白い部分の長さを計る基準線。これより短いとB級品になってしまいます。一つ一つ丁寧にしっかりとお仕事されている様子が伝わってきます。

『深谷ねぎで、深谷をもっと盛り上げたい』
馬場ファミリー農園

ねぎまつり実行委員も務める三恵さん。深谷をネギでもっと盛り上げようという活動もされています。
毎日店頭に並んでいるネギですが、馬場さんのように一年通して収穫できるように作付けを考え計画をして、それぞれの季節に応じた栽培を続けていただけるからこそ、私たちは日々ねぎを食べることが出来るとあらためて思うことが出来ました。
生産者さんに感謝の気持ちを忘れずにこれからもいただきます。

 

[取材者|ふかやさいアンバサダー 福島玲子]

 

「馬場ファミリー農園紹介」ムービーもぜひご覧ください♪(「畑のごちそう1.2.3」より引用)

馬場ファミリー農園の深谷ねぎを…

【購入できる場所】
・「スーパーオザム深谷店」産直コーナー
・馬場ファミリー農園にて店頭販売(FAXにてご注文も受け付けます)

【味わえる場所】
・ぎょうざの満州(ラーメンや白髪ねぎのおつまみ)
・稲田姫(地元野菜と野菜たっぷりお弁当のお店)※渋沢栄一翁ふるさと館「オーク OAK」にて毎週火曜日限定営業

野菜の楽しさに
何度も訪れたくなるまちへ。

肥沃な土地とお日様のチカラに恵まれ、全国有数の野菜・農業のまちとして知られる、ここ埼玉県深谷市。ベジタブルテーマパーク フカヤは、『関東の台所』とも呼ばれるこのまち全体を「野菜が楽しめるテーマパーク」に見立て、何度でも訪れたくなる観光地となることを目指しています。

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