毎日の料理が楽しくなる!藤橋藤三郎商店の酒粕
発酵食といえば、日本酒でしょう!ということで、藤橋藤三郎商店に行って来ました。
といいつつ、酒が飲めない私は酒粕を求めてお店へ向かいます!埼玉県は日本酒の生産量が全国で4番目に多いそうで、深谷市内にも酒蔵が3軒あり、藤橋藤三郎商店はその1つです。煉瓦仕立ての深谷駅北口を出て、市役所通りを8分ほど歩いていると交差点を挟んだ右前に見えて来ました。お店に入ると「ふっかちゃん」の特大ぬいぐるみがお出迎えしてくれます!
ちびっ子も喜びそうですね。
飲み比べセットも3タイプありました。手土産やプレゼントにしても喜ばれそうですね!
しばらくすると、店奥から衛生帽子を脱ぎつつ若女将のめぐみさんが出迎えてくれました。
新酒シーズンは、酒粕も大人気!日が昇らないうちから袋詰め作業を始めるとか。
頭が下がりますね!
冷蔵ケースを覗いてみると…ありました!お目当ての酒粕ちゃん💕
POPに踊る文字が、すでに美味しそう。
新潟の五百万石(ごひゃくまんごく)という良質の米を、贅沢に半分以上削って作った純米吟醸の粕なので、香りがよく滑らかで「粕」そのものが美味しいそうです。
袋越しに、甘く円やかな香りがしてきます。香りも美味しい!
若女将のめぐみさんに酒粕を使ったお料理もいろいろと教えてもらっちゃいました。
「酒粕をダイレクトに味わうなら、小麦粉をたたいてから油でじっくり揚げ焼きに。」とめぐみさん
いい酒の肴になるそうです。味付けは「塩」だけ!これも「酒粕」が美味しいから出来る一品ですね。因みに、「火で炙る」という行為は酒蔵では縁起が悪いとされ、杜氏は焼いて食べないそうです。
具はねぎだけという、シンプルな粕汁も美味しいとか。
ねぎが美味しい「深谷ならでは」の食べ方ですね!これは「深谷ねぎ」も買って帰らないと!
パウンドケーキやスコーンに入れると、チーズケーキっぽい風味が出るとか。これも試してみたい。
話を伺っている間にも酒粕目当てにお客様が訪れます。中にはひとりで5袋買って行かれる方も!「ここの酒粕が一番美味しい」と、心待ちにしている常連客が多いとか。
「毎日、お味噌汁に隠し味程度の酒粕を入れて食べています」という若女将のめぐみさん。
逆に何日か食べないと肌の調子が悪いそうで、酒屋に嫁いで酒粕を食べるようになってから肌も白くなり、風邪も引きにくくなったと実感しているそうです。酒粕を食べるとダイエットや美肌効果が期待できると言われていますが、若女将の若々しさが「証」ですね。因みに、日本酒も毎日嗜んでいるとか(笑)
祭りなどのイベントでは、甘酒を提供するそうです。暑い時期は氷を入れて「冷やし甘酒」に。これも美味しそう。夏にもまた足を運ばなくては!
帰りがけに、オススメレシピのリーフレットも渡してくれました。分量や作り方が丁寧に書かれているので、帰ったらすぐに作れますね!
さっそく深谷市内の直売所で購入した野菜と一緒にいろいろ作ってみました。
【豆乳甘酒】
こちらは若女将オススメレシピで、豆乳で割って蜂蜜を加えることで、酒粕の香りが和らいで飲みやすくなるそうです。甘酒を作るポイントは10分ほど煮込むこと。アルコール成分が蒸発し、よりクリーミーになって美味しかったです。
【酒粕と深谷野菜のクラムチャウダー】
こちらも若女将オススメレシピで、牛乳の代わりに豆乳と酒粕が入ります。せっかくなので深谷ねぎも入れてみました。
お弁当で食べたら、体がポカポカして寒い外仕事も乗り切れました!
【酒粕と深谷野菜の白和え】
千切りにした人参と紅芯大根に塩をふってから水気を絞り、お豆腐と酒粕、すりごま、砂糖と一緒に混ぜます。酒粕のチーズに似た香りが、寒さで甘みを増した根菜類にピッタリです!
酒粕は冷蔵庫で3ヶ月ほど保ちますが、色が変わってくるので、買ったらすぐにタッパーや保存袋に入れて冷凍するのが、匂い移りも防げるのでオススメとのこと。カチカチには凍らないので、使いたい分量だけちぎって使えるのも便利!
和食に限らず、お菓子や洋食にも使える万能調味料の酒粕。冷凍すれば1年は保つそうですが、すぐに使い切ってしまいそう!また新酒のタイミングを狙って再訪したいと思います。
マルツ食品で深谷野菜の「漬物」を味わう!
野菜を使った発酵食品といえば「漬物」は欠かせないでしょう!ということでマルツ食品さんへ行って来ました。75号線を西に向かって車を走らせていると看板が見えてきます。
駐車場に車を置いて事務所を目指します。
マルツ食品の二代目、社長の鶴田健次さんが出迎えてくれました。
とてもスタイルがいいので、全身を撮影させてもらいました。「発酵食品の館」という名前の直売所を覗くと様々な漬物が並んでいます!どれを買うか?悩むのも楽しそうですね!
鶴田さんに一番の売れ筋商品を聞いてみたところ「お茶うけきゅうり」だと教えてくれました。
鶴田さんが家業を継いだ当時、深谷市内に漬物屋が70軒もあり、他店との差別化を図るために自ら考案したのが、ぬか漬けと醤油漬けのブレンドタイプの「お茶うけきゅうり」だったそう。なんと月に1万〜3万パックも売れるロングランヒット商品というから驚きです!きゅうりが旬を迎える5月6月頃に、1年分まとめて仕入れて塩漬けにし、「漬け替え」を経て9月のお彼岸過ぎになってようやく乳酸発酵が止まった段階で調味液に漬け込んでいきます。
特別に試食させてもらいました。
思わず「うまっ!」と叫んでしまう、想像を越える味と食感。
調味液が絶妙なバランスで、食欲のない時でもこれがあれば白飯3杯はいけそう!
漬ける野菜も地元産にこだわっているそうです。生鮮野菜は短い旬の時期しか食べられませんが、マルツ食品さんに来れば、地元深谷市や埼玉県内の美味しい野菜をいつでも「漬物」で楽しめるというのは嬉しい発見ですね!一部商品は、生協や地元道の駅でもお取り扱いがあるそうですが、数十種類にわたる豊富なラインナップを揃えているのは、ここ「発酵食品の館」だけ。これは足を運ぶしかありませんね!
中でもここに来ないと絶対に買えない商品が、樽出しの「寒干し大根のぬか漬け」。添加物を一切使用せず、日高昆布を贅沢に使って2ヶ月間熟成させるこの沢庵も人気商品で、樽ごと買っていく人も多いとか。もちろん、1本から購入できます。乳酸菌が生きているので、時間の経過と共に味の変化も楽しめます。(寒干し大根のぬか漬けは、12月中旬から1月末までの限定販売となります。)
常温の袋詰め商品は、保存性を高めるため加熱処理される工程で、乳酸菌が死んでしまいますが、この死菌(しきん)は腸内で生きている乳酸菌のエサになると言われているので「実はこの死菌も腸内環境を整える上で重要なのです」と話す鶴田さん。漬物って奥が深い発酵食品ですねえ!
平日の午前中にも関わらず、ひとり、またひとりと直売所に買い物客が訪れます。20代らしき、若いお客様も入ってきます。工場の直売所を紹介するYouTubeチャンネルに取り上げられたことで最近、また訪問客が増えているとか。
冷蔵ケースに並ぶカラフルなピクルスは3代目となる息子さんが考案した商品だそうで、漬物離れが進む若者でも手に取りやすい商品の開発に注力しているとか。色も綺麗だし女性に喜ばれそうですね!鶴田さん自身も商品開発が大好きで、「今月もいくつか試作中です」と楽しそうに話す様子を見ていたら、素人の私も自分で漬けてみたくなってきました!
定期的に糠漬け教室や奈良漬教室を開催しているそうです。(ベジタベルテーマパークフカヤのイベントページからも申し込みが出来るので、気になる方はぜひチェックしてくださいね!)
購入したマルツ食品さんの漬物と市内で購入した深谷野菜を使ってお料理を作ってみました。
【沢庵と深谷ねぎのチャーハン】
寒干し大根のぬか漬けは食感が残る程度に刻み、刻んだ深谷ねぎと一緒にごま油で炒めました。
沢庵の塩気と歯応え、深谷ねぎの甘みがアクセントになって美味しい!
【しゃくしな漬けと深谷ねぎのタルタルソース】
刻んだ深谷ねぎと一緒にタルタルソースに。和風テイストでどこか懐かしい味わい。サンドイッチの具にしても良さそう。
【お茶うけきゅうりと紅芯大根のおにぎり】
ご飯に混ぜ込んでおにぎりに。千切りにした紅芯大根も、きゅうりの汁に漬けてから混ぜ込みました。
漬物や漬け汁を調味料代わりに使えるというのも新しい発見!!沢山買って来ましたが、あっという間に食べ切ってしまいそうなので開発中という新商品も気になるし、また買いにお邪魔したいと思います。
執筆 ふかやさいアンバサダー 知久 幸子さん
INFORMATION
店舗情報
藤橋藤三郎商店
住所:埼玉県深谷市仲町4-10
TEL:048-571-0136
FAX:048-571-0638
営業時間:8:00〜19:00(臨時日曜休)
駐車場 7台
マルツ食品株式会社「発酵食品の館」
住所:埼玉県深谷市岡部1974-5
TEL:048-5585-3380
駐車場 20台
営業時間 9:00〜18:00(年中無休)
ホームページ: https://marutsu-f.co.jp/
野菜の楽しさに
何度も訪れたくなるまちへ。
肥沃な土地とお日様のチカラに恵まれ、全国有数の野菜・農業のまちとして知られる、ここ埼玉県深谷市。ベジタブルテーマパーク フカヤは、『関東の台所』とも呼ばれるこのまち全体を「野菜が楽しめるテーマパーク」に見立て、何度でも訪れたくなる観光地となることを目指しています。
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